障がい者雇用と幸せとは何ぞや?
在宅の障がい者(と家族)にとって、就職や卒業後の日中の居場所は大きな悩みのタネの一つとなっています。
本人が幼少期の頃から不安に感じてる親御さんも多いですよね。
そして一般就労を目指されている方はとても多いです。
なんとなく作業所(A型・B型・生活介護)よりはやっぱり一般就労がいいと考えますよね。そこには見えない線引きが存在する気がしますが…。
今の一般就労と福祉作業所の現状・現実をお伝えします。
あくまでも私が見てきた現実なので、それが全てでないことはご理解くださいね。
一般就労は…まだまだ厳しいし、狭き門です。今後企業の障がい者法定雇用率はもっと上がるでしょうけど。
しかし、私が関わった利用者の待遇は悲惨なものでした。
その方は某大手飲食業で就業してましたが、お客さんが少ないと、店長がパートさんよりもまず本人に退勤を命じます。
今日はお客少ないから帰って。いるだけで人件費かかっちゃうから。
なんて言われて、毎日9時出勤してるのに、10時に帰らされることもしばしば。それも給与明細を見ると本人都合で早退したことになってるし。
正社員として雇用され月20日出勤して毎月の給与は2万円とかでした。
その方はテーブル拭きなど接客もきちんとこなしていましたが、障がい者だと分かる顔立ちだったので、店長が変わると(本当に理解のない店長でして、何度ケンカしたことでしょう)すぐにキッチン内業務(主に皿あらいや掃除)へと配置転換されました。
理由を尋ねると店長は
接客業なんでね〜
と遠回しに顔立ちのことを言われました。
他にも一般就労で苦労してる方はたくさんいます。企業も法定雇用率を守ろうと体良く障がい者を雇用していますが、実際はチームの仲間とは思われておらず、差別されたり、休憩時間は一人だけ別室なんて方もいます。最近ではジョブコーチなんて職種も配置されてますが、まぁ企業のストレスのはけ口になってるところも多いです。
もちろんきちんとしている企業もありますが数は少ないです。
だけどね、生活の幅はありますよね。さぼったりクビになったりも出来ます。
たかや福祉作業所。色んな作業所があり、自分に合ったところを選べます。割と制度が充実しているので。
農作業をしたり、
編み物したり、
ゴミ回収・缶回収、
パン・クッキー作り、
公園清掃やショッパー配り、
封筒やタバコ箱作り、
動物飼育、
などの作業系から
アロマリラックス、
マッサージ、
カラオケ、散歩、
絵描き、
体操・ダンス、
歌、
生け花、
など趣味系のものまで何でもあります。
でも作業所でもお給料は発生します。ピンキリなのでいくらかは明言出来ませんが、上で話した額を超えてる作業所もあります。(生活介護では給与があるところとないところがあります)
そして作業所は基本的に儲けたら利用者に還元しなくてはならないので、
儲けたお金で日帰り旅行やカラオケ・ボウリング・ランチ・映画鑑賞など、結構楽しい行事がたくさんあります。一般企業のように差別されることもなく、行動特性に関して理解している職員の支援を受けながら作業をします。
だけどね、生活の幅はちょっと狭いかな。送迎付きの作業所だと、自宅に迎えが来ちゃうのでさぼったり、寄り道したり出来ないし、どんなに作業に乗れなくても基本的にクビを言い渡されることはないです。
結局もらうお金は同じくらいなわけで。(障害年金+作業工賃)
好きなことをして暮らすのか、差別されながらも一般就労という健常者と共に働く誇りを感じるのか。
どっちが幸せなのか、どっちがいいのかなんて私には分かりません。あーだこーだ言っても所詮当事者ではないので。
ですが、自分らしくいられるところ、自由に自分で幸せになれるところを選んでほしいと心より願います。
ちなみに、私たち(親)が死んだらこの子はどーなっちゃうの?
なんて相談も仕事柄よく受けます。
大丈夫です。私たちみたいな支援者が必ずいますし、グループホームや入所施設もあり、きちんと支援していきますよ。
としかお答え出来ないのが現状ですが、親御さんが亡くなったからと言って社会に一人で放り出されるということはないですし、このブログを読んでくださってる方たちに未来を託せると私は信じています。
だって、こんなつまらないブログを読んでくださってるんですよ?
きっときっと、日々利用者のために精一杯尽力されてる方たちだと思います。
みんなが幸せになるための大きなチームブログですからね。
↑バッタ?のチームらしいです