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しえんって何なんだブログ

良い支援とは? 答えのない問いに悩む日々。悩むだけじゃもったいないので、エンジョイしてみました。 質問は→質問箱https://t.co/Mm7zBhiSVp

ホッと一息

最近めっきり秋を感じますね。葉っぱの彩りがキレイでウキウキしつつも、暗がりが苦手な私は日々夜が長くなることに怖さを感じる季節でもあります。

 

さてさて、最近なんだか仕事でもキツイなと思うことも続いたりしたので、今回は真面目な支援の話ではなく、皆さんの元気が出るような、ホッと一息つけるような、利用者の名言集やエピソードを紹介したいと思います。

 

統計的に見ても、ヒヤリハット報告が一番増えると言われているこの時期、半期が終え、モニタリングも終わり、疲れが出てくる頃かと思います。私の大切な大きな支援チームの中のあなたが、どうか元気になりますよーに。

 

①「入れ歯がない!」と怒号を叫びながら廊下で地団駄を踏んでいる50代利用者。

え、入ってるよ、入れ歯。見てごらんよ。

と言うと、いそいそと鏡の前に行き入れ歯を確認。

「なんで入れ歯あるんだよ!」とまた怒号。

(あっても結局怒るのかい…)

 

②送迎中の車内。発語らしい発語がない8歳の利用者Aさんに対して、9歳の利用者Bさんが

「なんでAちゃんはしゃべれないの?」

私はとっさに、みんな得意なことや不得意なことってあるでしょ…と話していると、

同乗していた8歳の別の利用者Cさんが、

「だって話せない子もいるよ。」

利用者Bさんも

「そっか。」

(そうです。その通りです。私の下手な理屈なんて要りませんね。Aさんは話せない。それ以上でもそれ以下でもありませんね。)

(利用者Aさん・Cさんは同じクラスで、昨年夏に同じクラスの子が持病により亡くなっています。利用者もそれぞれに色んな人と出会い、色んな体験を積み、時には非情な現実にも直面して来ているのだと、しみじみ感じました)

 

③夜勤中、みんなが就寝していることを確認し、よし、やっと落ち着いたから夕飯を食べようと思った1:30。

お湯を沸かして3分待ち、さぁ食べるぞとカップ麺のフタを開けていると

足音が…誰か歩いてくる…

廊下を見ると、便まみれの利用者が立ちはだかっていました。

えーと、見なかったことにして、食べてからにするか??

いや。仕方ない。私支援者よ。頑張るのよ私。

利用者にシャワー浴をしてキレイにお着替えも済ませてホッと一息。

じゃないよ!よく見ると壁に便が塗りたくってある!壁掃除もか…。

小一時間ほどして、のびのび冷め冷めの麺を食べようと箸を持つと、

また足音が…

しかもさっきの利用者の足音ではないぞ…これはきっと…。

その後もさらに過酷な任務が待ち構えており、その日の夜勤は夕飯も食べれず、仮眠もとれず、起床時間に一斉にみんなを起こして着替え・布団上げ・洗面・トイレ・洗濯・朝食介助・ハミガキ・引き継ぎ等々…。夜勤ハイになりマッハでやり遂げました。

(夜勤あるあるですね)

 

④自己肯定感が極端に低く、自分を好きになれない利用者。自分を好きになれない為に、褒められることも嫌い、他者を拒絶してしまうことあって、なかなか支援の組み立て・信頼関係の構築が難しい。

ちょいと雑務が多く現場から離れていて、しばらくぶりに再会すると、

その利用者の方から私に近寄って来て、なんだか離れないぞ?

ん?もしかして淋しかったのか?いや、思い上がりだな、きっと。

私が

もしかして会いたかったの?そんな訳ないか!あははって笑っていると、

その利用者が

コクンとうなづいた。

えっ?と思い、もう一度

私に会いたかったのか〜  と冗談交じりに言うと、

もう一度 コクンとうなづいた。

仕方ないな〜、もう〜。

なんて言いつつ、ハートを射抜かれた瞬間でした。

(それまでの疲れが一気に吹き飛びました。思い上がりでも何でもいいのです。私=支援者が元気になれば、きっと利用者も楽しいはずだから)

 

⑤毎朝ラジオ体操に参加している40代の利用者。施設内でインフルエンザが流行り、かかってしまいました。高熱で明らかに辛そうな様子。安静に寝ているように促しますが、ラジオ体操の曲が聞こえると…

パジャマのまま走ってグラウンドまで行き、何故か活き活きと体操。

さっきまであんなに辛そうだったじゃん。

当然職員数名がかりで止めに入ります。

結局それはその利用者が回復するまで毎日繰り返され、その度にどんどんとインフルは感染拡大し、当人が回復した頃にはラジオ体操参加者も数名のみに…。みんな寝込んでしまいました。

(そりゃそうですよ。当人から見れば、インフルエンザって何?なんだか身体は辛いけど、でもラジオ体操はしなければ〜!でも何故かだんだん体操仲間達がいなくなる〜!)

 

⑥不安定になると何でも異食してしまう利用者。ちょいとした隙に葉っぱや小石なんかを食べてしまう。

ある散歩の途中でふと本人の気配が消えたので確認すると(何かイケナイことをする時は自分の気配を消せるという大技を持っている利用者でした)、むしゃむしゃと口が動いてる。

何か食べてますかね?見せてください。

と言うと、

ぺっ!ぺっ!  と葉っぱを吐き出した。

よもぎは苦い!もう食べたくない!よもぎ団子は美味しいのに」

(そうですね。よもぎは苦いですよね。できればよもぎの葉ではなく、よもぎ団子を食べて下さい。是非その言葉通り、もう食べないでください。道端の草なんぞは)

 

⑦便まみれのの利用者に便を投げられ、最初は笑いながら避けていた私。掃除しながらも私めがけて投げてくる。ふつふつと心の葛藤が始まり…

ついに壁にめがけて投げてしまいました…一度ですが…でもやっちまいました。一度でも二度でもやっちまってしまえば一緒です。

(と今では多少は??後悔していますが、その時の私は、

やってやったぜぃ… なんて爽快感… 的な感じでした。

はい。もっと反省します。アンガーマネジメントしないとね。ごめんなさい。)

 

⑧今朝のこと。我が家で

「お母さん、大事件!血が出た!」

ん?鼻血でしょ。ティッシュ詰めておいて。

数分後、

「大事件発生!大事件発生!実験が失敗しました!血が止まりません!」

と言われ、振り向くと

鼻血が出てない方の鼻の穴にティッシュを詰め、反対からは大量の鼻血が…

(そもそも何の実験をしてたのよ。反対の鼻にティッシュを詰めて鼻血が止まるか実験?本人に聞いても、よく分かりませんでした。)

とりあえずきちんと鼻血が出ている側の穴にティッシュを挿入し、

「任務完了!」

と言われました。

 

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少しは息抜き出来ましたか?

本当はもっとたくさん素敵なエピソードがあるのですが、あまり個人の特性にからんだエピソードを載せちゃうとね。個人情報もありますので。

 

支援って、楽しいことだけじゃない。ツライこと、シンドイこともたくさんある。でもね、だからこそツライ時は周りに助けて〜と話して、楽しいエピソードを思い出してみて。

この分野で働く人は、楽しい・おもしろいエピソードを10.20.30....いやそれよりもっと多く持っているはず。

 

いっぱい落ち込んだらみんなで楽しいこと思い出そ!そして自分の笑顔を利用者に届けて、それを受け取った利用者からも笑顔が届く。

みんなが元気になりますよーに